生き方・考え方

定価で買う勇気を持ち続けたい|近江商人の「三方よし」

knack(なっく)です。

 

これだけネットが発達してくると

買い物上手な人っていますよね。

 

例えば家電みたいな品番が付いているものだと

その品番を検索欄に入れて安い順に並べて1番上に出てくるお店から買う、みたいな。

 

これって日本人独特のリテラシーみたいです。

 

数年前にグローバルに展開しているショッピングモールに出店していたのですが、

海外の人は同じ品番でも1番安い出品者から買う訳ではないんですね。

 

この「安い順に並べて1番安い出品者から買う技術」は

日本人が1番優れているみたいです(笑)

 

でも、これ、本当に得しているのかな?って思います。

 

「売る側」から考えた時に

他社と競合している商品を他社より安い値段で販売するのは利益を削っていると思っちゃいます。

 

もちろん企業努力が必要なのは分かっています。

 

ただ、消費者の気を引く為に赤字で販売するお店があるのも事実です。

 

それはマーケティング手法の1つなので否定はしませんが。

 

でも、「売る側」のスタンスで考えた時には

【値段で付いたお客さんは値段で離れる】のは間違いありません。

 

これ分かります?

 

あなたのお店がある商品を安い値段で販売していてそれを理由に購入したお客さんは、

他にもっと安いお店が現れればそちらに流れます。

 

「売る側」で考えるとこういう事です。

 

一方「買う側」で考えると、、、

 

検索で1番安いお店を見つけたあなたは喜んでポチります。

 

もしかしたらそれを友達の誰かにテンション高めで教えるかもしれません。

 

お店側にしてみれば

「安いモノしか買わない客」

「安いお客さんしか連れて来ない客」

「いつも他店と天秤にかける客」

というレッテルですね。

 

こういう客とは本気でお付き合いはしないですよね。

 

だから買う側のあなたは「買い物上手」と思っていても、

売る側は「(値段の事ばかりガミガミ言う)クズ客」としか思っていない可能性があります。

 

それでも他の客より「あり得ない程たくさん買ってくれる」なら話は少し変わってきますが。

 

同じものを他より高い値段で売るには何かしら理由があります。

 

例えば、、、僕は家電業界にいたので家電品を例に挙げると、

これだけネットショップや量販店がたくさんあるのに、

夫婦で切り盛りしているような街の電器屋さんがいまだに生き残っているのは何故でしょうか?

 

別の戦略を取っているからですね。

 

値段で勝負しない。

 

その代わりお客さんの家族構成や家の間取り・冠婚葬祭・ライフサイクルに至るまで、

個人情報にとことん入り込みまくっている。

 

照明の電球が切れれば電話一本で駆けつけてくれて交換までしてくれて、

訪問したついでにもうすぐ壊れそうな場所を指摘して提案までしてくれる。

 

家族が増えるとなればリフォームの提案までしてくれます。

 

だから「買う側」にすればいちいちネットで検索する必要もないので時間も手間も節約にもなります。

 

でも、ほぼ定価です(笑)

 

ここまでではなくても

こういう例は世の中にたくさんあります。

 

先日、僕の会社のスタッフが、仕事で必要な材料を買うのにネットでどこが安いか色々検索していました。

 

ちなみにその材料は地元の資材屋さんでも売っています。

 

で、半日くらい経って報告があって、

「ネットだと○○店が1番安くて、

地元の△△店だと2割高いです」と。

 

金額にすると3,000円くらいの差です。

 

それに要した時間はおそらく2~3時間。

 

例えば2時間かけて3,000円のコストダウンをしても何の意味もないし、

その3,000円安いネットショップから買っても自分で運ばなければいけないし、

そのネットショップは他に何か困った事があっても相談に乗ってくれる訳でもないし、

そもそも何をやっているのか意味が分からなくなってしまいますよね。

 

彼は会社の事を思って「できるだけ安く」と思って動いてくれたのは理解できますが。

 

完全に僕の指導不足です^^;

 

僕は子供の頃から(親が天才的に料理ができないのもあって)外食が大好きで色々出歩いていました。

 

で、ある時気付いたのですが、

いつの間にか行くお店が固定化されているんですね。

 

ハンバーグならココとか、中華ならココとか、普段使いならココとか。

 

全部個人経営のお店ばかりです。

 

大手チェーン店は滅多に行きません。

※これはお店につく『猫派』と、店主につく『犬派』みたいな話で、それをまた別の機会にお話ししたいと思っています。別に個人経営のお店を推奨している訳ではありません。

 

それでしばらく通って店主と仲良くなったりしちゃうと、

今度は。。。お店に入って座っただけで何も注文しなくても勝手に料理が出てくるシステムになったりするんですよね(笑)

 

僕は40代後半で独身になった時に気付いたのですが、

胃袋の「キャパ」とか「ご機嫌」「調子」は第三者(他人)のほうがキッチリ把握しているみたいで、

出してもらったものをいただいたほうが何かと調子が良いみたいです。

 

自分で食べたいものを注文すると結構痛い目に遭いますww

 

そんな感じなので当然のごとく値段など気にしていません。

 

言われた金額をお支払いしています。

 

となるとお店の店主は当然喜びますよね?

 

そうするとまた腕を振るってサービスをしようと思考が働きます。

 

僕は別にそれを目当てで値段を気にせず大盤振る舞いしている訳ではなくて、

食べさせる側も食べる側もお互い気持ち良ければそれが1番じゃないの?と思っているだけです。

 

もちろん中には「こいつ、お金の事を全く気にしていないからぼったくってもでも大丈夫だな」というお店もあるはず。

 

でも、そういうお店はこちらも察しがつくので、次はありません。

 

僕はこういう関係を作っていったほうが長い目で見れば楽しいんじゃないかなと考えています。

 

必死になって安いお店だけを探す人生ってなんか楽しくないよなぁって感じる派でして。

 

だから定価で買う事を迷わずできたほうがその後の人生が充実してくると思っています。

 

もちろん!! 例えばですね、、、乾電池を安い量販店で買うのではなくコンビニで定価で買いなさい!!と言っているのではなくて、

状況に応じて、ぱっと見 その時は高いかもしれないけど、それでも躊躇なく買える判断軸は持っておきたいとお伝えしているだけです。

 

そうすればお店も儲かるし、儲かって利益が増えれば、税金もたくさん納められるし寄付もできるので社会も良くなる。

 

これは近江商人の経営哲学「三方よし」の精神と言われています。

 

「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」

 

この3つが全て成り立つのが事業永続のポイントと言われます。

 

よく最近のビジネス用語に置き換えると「win-win」がありますが、

これでは1つ足らないので「win-win-win」という事ですね。

 

これは売る側になれば分かるのですが、

極端な値引き要請をしてくるお客さんはほぼ嫌われます。

 

本当は値引きできる範囲であっても意固地になって拒否してしまいます(笑)

 

買う側も適正価格よりはるかに高い金額をぼったくられたら嫌なのは分かります。

 

どちらも人間がやる事なのでそこには双方の感情が入り交じります。

 

そんな感じで取引がギクシャクすると当然社会など良くなりませんよね。

だから、「できるだけ安い買い物をしよう」と目くじら立てて検索している人を見ると悲しくなってきます。

 

結果的に1番損しているのはその人なんですけどね。

 

くれぐれもお伝えしておきますが、

「何でもかんでも見栄を張って高く買え!!」と言っている訳ではないので、

その辺のさじ加減は察してくださいね(^_-)-☆

 

この「三方よし」の精神がブラッシュアップしていくと、

「各ステイクホルダーの利益を最大化」みたいな話でCSR活動へと発展します。

 

日本人には300年も前からCSRの概念があったのは自信を持ちたい話ですね。

 

 

 

 

 

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ではまた(@^^)/~~~

 

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